子どもたちの未来を支える

陶器の町、リシタンについて

ウズベキスタン共和国の首都・タシケントから東へ270kmほど離れたフェルガナ州にある人口約2万2千人の小さな町・リシタン。フェルガナ盆地の南西端に位置し、隣国キルギスとの国境に面しています。

陶器づくりに適した赤土が豊富で、1000年以上も昔から陶器作りの伝統が受け継がれてきました。イシコールというイラクサ由来の灰釉をつかった青い陶器は、リシタンブルーと呼ばれ、世界中に愛好家がいる逸品。

今では、ウズベキスタン国内で生産される陶器の約90%がリシタンで作られています。

リシタンの住民の大半はウズベク人とタジク人。少数ながら、ロシア人やタタール人も暮らしているそうです。主な言語はウズベク語、そしてタジク語・ロシア語。Noriko学級にかかわる人たちは、日本語も話します。最近は英語教育も盛んで、少しずつですが、英語が話せる人も増えてつつあります。

 首都タシケントからリシタンまで車で約5時間

 

Noriko学級について

ウズベキスタン東部にある陶器の町・リシタン。そこで無償運営されている日本語学校が、通称「Noriko学級」です。

Noriko学級創立者は故・大崎氏。1990年代に仕事の都合でよくリシタンに足を運んでいた日本人技師、大崎氏は、そこで当時の通訳者、ガニシェル・ナジロフ氏と出会います。

古き良き日本を彷彿とさせるリシタンをいたく気に入った大崎氏。

1999年に退職金などの私財を投じて、無償の日本語教室・Noriko学級をスタートさせました。ガニシェル氏の実兄は、世界的にも有名な陶芸家のアリシェル・ナジロフ氏で、その工房の一角に教室は拓かれました。

Noriko学級の名前は、大崎氏の奥方「ノリコ」さんに由来します。

大崎氏は、Noriko学級を町の人達が自由に日本語を勉強したり、日本文化に触れることのできる場所として、無償で開放していました。

一切金銭がかからないおかげで、町の子ども達は、家庭環境に左右されることなく、平等に学びの場として利用することができます。

当初の面影を残す教室。今もアリシェル氏の工房にあります。

 

2001年には日本の外務省の目に留まり、その出資のもと「ユースセンター」が設立されました。

2021年現在、メインで使用されている教室は、このユースセンター内にあります。ユースセンターは、ここを訪れるボランティアの人たちや日本語の勉強に励む生徒たちが寝泊まりできるよう設備が整えられています。

創立者の大崎氏は、2005年にこの世を去りました。

しかし、リシタンの地に注いだ情熱は今も確かに残っています。あとを引き継いだガニシェル氏は、学校長として、多くの生徒たちを受け入れ、日本に送り出してきました。そして、現地で活動する日本人たちの大きな支えにもなっています。

ユースセンターにある教室で日本語を学ぶ子どもたち。

Noriko学級に関する参考サイト
公式Facebook「Noriko学級 - ウズベキスタン日本語学校

ガニシェル学校長のFacebook「Ganisher Nazirov

Noriko学級 後援会「Khumo -フモ-

Noriko学級のTwitter「のりこ学級(生徒)

KORPIJARVI「ウズベキスタン・リシタンの日本語学校①

KORPIJARVI「ウズベキスタン・リシタンの日本語学校②

 

Noriko学級の今と未来

陶器の町として有名なリシタンですが、他に目立った産業はなく、Noriko学級で学んでいる生徒たちも働き口を見つけるのに大変な苦労をしています。特に家庭環境に恵まれていない子どもたちは、貧困から抜け出すことが難しい状況です。

また、窯業が盛んなリシタンですが、伝統的な陶芸技術を伝承する職人の数は年々減りつつあります。古くからリシタンの伝統的な窯業を支えてきた一族出身のガニシェル学校長は、リシタン窯業の未来も憂いていました。

写真は町の子供が、アリシェル工房で見習いをしている様子。

そこでkinuyaは、Noriko学級学校長のガニシェル氏と連携し、学校の敷地内に陶器工房を設立。工房にはリシタン市内で活動する陶芸家を職人兼講師として招き入れ、創作活動と職業訓練を並行して実施してもらっています。

職人がメインで作った作品に対しては、作品の代金とは別に、1枚あたり1ドルから5ドル程度を。子ども達がメインで作ったチャリティー商品は、売上の50%を寄付しています。※詳細はこちらのページをご参照ください。

創立者・大崎氏の理念「学びの平等」を無償で貫き続けるべく、kinuyaもできる限りのサポートを続けていきます。

Noriko学級のチャリティー商品は、ウズベキスタン国内やkinuyaのオンラインストア、各種イベント等で販売しています。

 

Noriko学級に関するご質問や寄付について

Noriko学級に関するご質問や寄付に関するご連絡は、Noriko学級 後援会Khumo -フモ-までご連絡ください。kinuyaでは、Noriko学級への寄付金や支援品の代行送付は受け付けかねますので、予めご了承ください。

連絡先: info.noriko.gakkyu@gmail.com